ビザなし訪問①(H26国後島)

 旅行ではありませんが、北方領土に訪問した記憶を少々紹介したいと思います。時系列や写真などは前後することがありますが、ご了承ください。

 筆者は、母方の祖母が択捉島の内保出身。私は3世の立場で、何度かビザなし訪問(交流訪問・自由訪問)を経験したことがあります。今回は、初めてビザなし訪問に参加した記憶を掲載します。初めて訪問したのは平成26年8月29日~9月1日で国後島の古釜布でした。

 古釜布港までは根室港から船で向かいます。船内は快適に過ごすことができます。地図で見ると、けっこう近いと思うかもしれませんが、古釜布まではけっこうな時間がかかります。船が直接港につけることができないので、艀に移ってから島に上陸します。

 訪問の際に利用する船(えとぴりか)
 艀(写真は、帰りの様子)

 上陸すると、まずは友好の家へ。民宿、簡易宿というイメージで、私は4人で1部屋を使用しました。施設内には、共有のシャワー室やトイレがあり、みんなで食事をとるために集まるスペースなどもありました。

 歓迎される時は、パンをひとかけらちぎって取って、塩を少し付けて食べて歓迎に答えます。

 ここからは、訪問先の様子を紹介します。

 蠟燭岩~古釜布から北へ5km、近布内(ちかっぷない)にあります。
 行政府、周りには公園や住宅があります。
 学校の教室~新学期に向けて教室は装飾中
 幼稚園
 郷土資料館展示物~土器のような歴史的なものから、戦中戦後に島民が埋めていたものが出てきたり、掘り出されたりしたものがありました。

 学芸員さんの話を聞きながら資料館を回りました。学芸員さんの「自分でいろいろ調べると、私が教科書で学んできた歴史とは異なることがある。」という話が印象的でした。

 正教会~2012年12月にできたという新しい教会でした。
 教会の上(鐘がある場所)から、古釜布の市街を眺めることができます。
 古釜布日本人墓地~古釜布の西側にあり、墓石はほとんどありませんでした。今回の訪問に合わせて、草は刈ってくれたそうですが…。
 墓地の近くの高台からの景色(中央が古釜布市街)
 ダーチャ~農園付き別荘
オホーツク海側の海岸~古釜布市街では海外となってしまった携帯が、ここでは日本の電波を拾うこともありました。
 消防車~島内で出動する機会は、あまりないそうです。
 戦勝記念碑??~比較的新しいもので、戦勝記念の碑らしいです。
 小さいですが、商店のような場所もありました。日本で売っているようなおかしや飲み物もたくさんありました。

 交流訪問なので、現地の方の家で夕食をご馳走になるホームビジット、交流会(ダンスをしたり、意見交流会を行ったり)、地区文化センターで交流コンサートを実施することがありました。

 施設や交流を通じて、民間人との交流は大切だと感じる一方で、舗装や開発が進み、住民への制度が整備されてきている様子を聞くと、なんとも複雑な気持ちになりました。いずれにしても、島への関心が高くなる初めての訪問になったことは間違いありませんでした。

旅ichi

どこへでも行く旅行好き。2018年の初海外をきっかけに海外旅行にもはまる。また、大学卒業まで続けるほどの野球好き。20年近く少年野球に携わる。北海道旭川生まれ。札幌市、斜里町、訓子府町、紋別市を経て現在は旭川市に住む。

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