2018(平成30)年、9月に択捉島の内保(オホーツク海側)への上陸を目指す自由訪問に参加しました。
この年の6月に参加した自由訪問(択捉島太平洋側)では、残念ながら1度も島に上陸することができませんでした。
予定通り、根室港を出発し、国後水道を抜けて択捉島オホーツク海側へと出て、翌日、内保沖で上陸地点を探りました。すると、今回は上陸できそうということで、えとぴりかⅡに乗り換えて、島へと向かいます。
内保への上陸は、初めて参加した2015(平成27)年以来、3年ぶりです。山頂に雲がかかっていますが、阿登佐岳はきれいに見えていました。

上陸地から、草をかき分け、まずはウエンバフコツ墓地へと向かいます。墓地には、墓碑しかありませんが、周辺の草を刈りスペースを作って、慰霊を行います。


この後、内保の旧市街地方面へ行くか、内保墓地の方へ行くか、どうするかということで話し合いがもたれます。船へ戻るまでの残り時間などの都合上、どちらにかしか行くことができないということで、話し合いが行われた結果、内保の旧市街地へ向かうことになりました。
旧市街地とはいえ、現在はほとんど何もありません。車が通ったタイヤ痕や動物が通ったような痕はあるものの、建物などはまったくありません。唯一、電柱のような柱が1本あっただけでした。草が生い茂り、70年以上たっているものの、ここまで何も残っていないものかと愕然としました。


当時を知る方が、あの辺りには何があった、この辺りはこんな様子だったとお話されてもなかなか想像できないくらいの景色が広がっていました。
その後、船へ戻るため、上陸ポイントへと戻りました。途中、海へ流れ出る内保川がありましたが、昔に比べてだいぶ流れが変わっていたそうです。


今回の訪問では、その後の上陸は叶いませんでした。それでも、個人的に大きな目標ポイントであった内保に上陸できたことはありがたかったです。そして、ほぼ何もない市街地跡を見て、時の流れを感じることとなりました。