南北境界線（DMZ）ツアー中編

第3トンネル

　朝鮮半島のDMZには、北朝鮮が韓国に攻め入るために造られたトンネルがいくつもあるそうです。現在見つかっているのが４本で、そのうち脱北者の証言により１９７８年に発見され、観光客が入ることができるのが第３トンネルです。

　ツアー参加者の１人が勝手に北朝鮮側に渡った事件や南北の緊張関係などを理由に、板門店のツアーが中止となっている現在、最も北朝鮮に近づくことのできる場所と言ってもいいでしょう。

　まずは、モノレール乗り場の横にある資料館で、地下トンネルについての説明展示を見学してから、第3トンネルの入口へと向かいます。

　第３トンネルには、徒歩もしくはモノレールで移動できますが、モノレールが故障中のため徒歩でしか行けません。入る際には、荷物を全てロッカーに預け（カメラやスマホも持っていくことはできません）、ヘルメットを着用します。また、徒歩だとかなりきつく、中は狭いところがあるため、足が悪かったり閉所恐怖症などの人は自粛するようにとの話がありました。

↑ここが第3トンネルの入り口

　いよいよ傾斜11度の坂道を一気に下っていきます。下に着いて奥へと進むと、北朝鮮の作業中断ポイントがあります。そこから、さらに進むと幅は人がすれ違うことができる程度、高さは１ｍ５０～６０ｃｍくらいの穴が続いていきます。そして、遮断壁まで行くと折り返すことになります。遮断壁には穴があり、行けない奥を少しのぞくことができます。また、ここは北朝鮮との軍事境界線から１７０ｍの地点になります。つまり、北朝鮮は韓国側に領土侵犯していたことになります。

　入ったら戻らなくてはいけません。帰りの上りはなかなかきついです。たしかに上り下りに自信がない人はモノレールが乗れない場合は、やめておくといいでしょう。

　続いては、都羅展望台へと向かいます。